[外国人と結婚予定の方、必見!]配偶者ビザ申請のポイント、必要書類、生計要件について徹底的に解説!(その2)

この記事は以下の方のために書きました。
  • (日本人側)外国人のパートナーと交際中で、結婚を考えている方。
  • (外国人側)日本人と結婚を考えている方。
  • 外国人のパートナーと交際中でビザのことが心配な方。
  • 配偶者ビザの必要書類と必要書類から導かれる審査のポイント

この記事を書いた人

行政書士 Jin JaeHo(韓国人の行政書士)一児のパパ
2013年開業
入管業務が専門 (特に、配偶者ビザ、定住者ビザ、永住ビザに強い)
不許可案件、リカバリー案件に豊富な実績あり。

この記事は、配偶者ビザの審査要件、徹底的に解説!(その1)の続きになります。読んでない方は、先に以下の記事を先にご確認ください。

外国人との運命的に出会い、結婚を決めたけど、日本に住むためには、ビザが必要であることを知った方。
結婚はどうにかなったけど、ビザは、許可がおりるか、どうか、不安でいっぱいになりませんか?

大丈夫です。この記事では、あなたの不安を解消するべく、前回の記事に続いて、配偶者ビザの具体的な審査要件、ビザ申請に必要な書類などを具体的にご案内します。

この記事を最後まで付き合ってくれることで、ビザ申請についての不安要素だいぶなくなり、配偶者ビザ申請に何かとヒントになることになるかと思います。配偶者ビザの審査要件を一から説明していますので少し長くなりますが、最後まで付き合っていただければ幸いです。

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この記事でわかること

1.配偶者ビザの(実質的な)審査要件(在留審査要領)

さって、前回の記事のおさらいですが、日本人の配偶者ビザの審査要件は、以下の3つです。

①婚姻の実体性
②生計(維持)要件=収入要件
③申請人の素行要件(犯罪歴などの有無)

前回の記事では、①の婚姻の実体性について詳しくみました。

今回の記事では、②生計要件 ③申請人の素行要件について詳しく説明します。

(1)生計要件と入管に提出する資料のポイント

配偶者ビザの収入要件、給与明細写真

さっそくですが、配偶者ビザの収入を確認するため、何の書類を求めているか、以下の入管のウェブサイトで確認してみましょう。

生計維持要件について

生計維持要件の審査要件を、結論からいいますと、地方公共団体に負担とならないだけの収入があるかどうかです。
もっと具体的にいいますと、お住いの地方公共団体において、非課税基準をクリアできるかどうかが一つの目安と考えて下さい。また、非課税基準は、お住いの地域、世帯構成員、扶養家族などで変わるようなものなので、一概には言えません。

さらに、入管は、日本にいる夫(妻)が住民税が非課税であっても、それだけで、生計維持要件を満たせないとも判断しません。

ここで、入管が生計維持要件(以下、「生計要件」といいます)を確認する資料として求めているのは、以下のとおりです。

日本での滞在費用を証明する資料
          ①                           
(1)申請人の滞在費用を支弁する方の直近1年分の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) 各1通
※ 1月1日現在お住まいの市区町村の区役所・市役所・役場から発行されます。
※ 1年間の総所得及び納税状況(税金を納めているかどうか)の両方が記載されている証明書であれば、いずれか一方でかまいません。

(2) その他
※ 入国後間もない場合や転居等により、(1)の資料で滞在費用を証明できない場合は、以下の資料などを提出して下さい。
a   預貯金通帳の写し 適宜

※ Web通帳の画面の写し等(取引履歴が分かるもの)であっても差し支えありません。

  ただし、加工等できない状態で印刷されたものに限ります(Excelファイル等は不可)。


        ④

b   雇用予定証明書又は採用内定通知書日本の会社発行のもの) 適宜
c   上記に準ずるもの 適宜

入管のウェブサイト(日本人の配偶者等の提出資料)

以上の資料から、入管は「誰に何を確認したいか」について考察してみましょう。

申請人の滞在費用を支弁する方

通常であれば、身元保証人です。そして、日本人の配偶者ビザにおける身元保証人は、日本にいる夫(妻)です。

課税(又は非課税)証明書及び納税証明書

ここで、突然の質問ですが、

入管が課税(又は非課税)証明書及び納税証明書を身元保証人に求める理由で何だと思いますか?

                      
                      
                      
                      
                      

 

おそらく、この記事を読んでいる方は、全員正解だと思いますが、正解は、当たり前ですが、収入を確認するためです。

では、入管は収入から何を確認したいと思いますか?

                      
                      
                      
                      
                      

 

収入の金額から申請人の滞在費を支弁する能力があるかを確認します。

しかし、入管の案内で、申請人の滞在費用を支弁すると記載しているから、あたかも、申請人のみ滞在費と

勘違いされやすいですが、日本人の配偶者ビザの場合、日本人と同居生活を予定しており、夫婦は相互扶

助が基本であること、また、「在留資格認定証明書交付申請」(以下、「認定申請」)場合、お相手は、海外

にいる訳で、日本には収入がないのが一般的です。
以上、日本にいる夫(妻が)の収入が夫婦二人の生活費を賄えるかどうかが審査のポイントになります。

さらに、日本人側に同居家族がいる場合、その同居家族も含めて、収入を考える必要があります。

生計要件は、お住いの地方自治体の非課税基準が一つの目安といいましたが、絶対的なものではありません。なぜなら、収入以外の不確定要素がたくさんあるからです。そこで、生計要件に対して入管が求める書類を確認すると、(上記の③)「課税・納税証明書」滞在費用を証明できない場合は、預貯金通帳の写しと書いてあります。

つまり、生計を維持するだけの収入がない場合(非課税の方や無職の方)であっても「預貯金」などで生計要件を補強することができるとのことです。これも預貯金の金額、同居人数、扶養人数で結果が変わってくると思いますが、ひとまず、夫婦の生計要件の立証資料は色々あることだけは、知っておいてください。

また、④で「雇用予定証明書又は採用内定通知書」を求めていますが、これは、仮に非課税で、預貯金もない場合であっても就職して、安定的な収入が見込めるなら、その収入も汲んであげると入管の温かい心遣いだと思ってください。

しかし、生計要件の立証資料として、一番強いのは、給与や安定的に入る不動産収入(家賃などの収入)です。預貯金などは、安定的な収入の補強資料として思ってください。

Jinせんせい

ここからは、私個人の経験上で、在留審査要領の記載ではありませんが、収入要件につき、夫婦の実体性が十分に担保されたときは、この収入要件はかなり緩やかに判断しますが、そうではない場合は、厳しく審査する場合もあるので、注意が必要です。

ですから、前回の記事において、配偶者ビザはとうにもかくにも「婚姻の実体性」だと言った理由がここにあります。

それでは、「認定申請」において、生計要件で不認定(不許可)なるケースは何がありますでしょうか?

皆さんも一緒に考えてみましょう!

まず、ここで思い出して欲しいのは、入管法5条第1項3です。

入管法5条第1項3

貧困者、放浪者等で生活上国又は地方公共団体の負担となるおそれのある者


今まで、夫婦の生計要件につき、入管は比較的に柔軟に判断する傾向があると言っていましたが、上陸拒否事由である入管法5条第1項3の規定により生活上国又は地方公共団体の負担となるおそれのある者については、さすがに日本に上陸(入国)することを禁止しています。

では、具体的に生活上国又は地方公共団体の負担となるおそれのある者は誰でしょう?

まず、思い浮かぶのは、生活保護受給者です。なぜなら、もうすでに地方公共団体の負担となっているからです。
また、配偶者ビザは、体裁上、日本人の夫(妻)がその身元保証人になるため、身元保証能力もないと判断されてしまします。

身元保証人が保証すべき事項
①滞在費 ②帰国旅費 ③法令の遵守

少し、違和感があるかもしればんが、身元保証人というのは、法的な責任は問わないことになっていることです。しかし、配偶者ビザにおいて、入管は、身元保証能力をかなり重視しています。

あと、国又は地方公共団体の負担となるおそれのある者として、考えられるのは、収入が非課税の方や無職の方です。ただ、上述のとおり、「非課税」であることのみ、または、「無職」であることのみで、入管法5条第1項3が適用されると判断することはありません。

非課税であっても他の資産、または、家のローンが終わり、家賃がかからないなどの事情があれば、収入につき、入管が目安とした最低ラインを下回っても国又は地方公共団体の負担となるおそれのある者までは言えなくなるためです。

問題は無職の方ですが、無職の方も上述のように就職すればいいだけの話なので、過度に心配する必要はありません。

Jinせんせい

ただ、私の経験上、非課税、かつ、無職の方は、就職して3か月~6か月過ぎてから「認定申請」した方が無難な気はします。もちろん、就職してすぐに、申請して、許可になる方もいますが、個人的にはそこまで急がなくてもいい気がします。

以上、生計要件の提出資料につき、申請人側は何を提出すれば、入管法5条第1項3に該当しないのか、おわかりになったと思います。

まとめると、明確に入管法5条第1項3の規定(生計要件)による上陸拒否の対象となる者は、生活保護受給者です。
「非課税」の方や「無職」の方は、ケースバイケースです。

しかし、生活保護受給者であっても、配偶者ビザで許可を受けるのは、完全不可能かというと、そうでもありません。道はあります。ただ、ここで説明しますと、非常に長くなるし、あまりにも個別・具体的な内容で、悪用される可能性もあるので、ここでは説明することを割愛させていただきます。

生活保護受給者で、外国人方と結婚し、日本で一緒に生活したい希望がある方は、個別にご相談ください。

では、最後の審査基準である申請人の素行要件についてです。

(3)申請人の素行要件(過去に犯罪歴がないこと)

素行要件は、具体的に何を指すのかというと、入管法5条(入管法5条第1項3を除く、犯罪関連の条文)に該当しないことです。

配偶者ビザの審査要件は、①婚姻の実体性 ②生計要件 ③素行要件があると言いましたか、その中の婚姻の実体性以外は全部入管法5条にその根拠があることになります。

素行要件を端的にいうと、「過去に入管法を含む国外内での犯罪歴がないこと」です。厳密にいうと「過去に入管法を含む国外内での犯罪歴がないこと」と「素行」はその意味合いが少し違いますが、一般的に、「素行要件」と言っていますので、私も説明の便宜上、「素行要件」といいます。

入管法5条の「素行要件」につき、特に配偶者ビザに関係のある条文は以下の二つの類型です。

①刑法違反の場合の上陸拒否期間

入管法5条1項4号~5号
4号 日本国又は日本国以外の国の法令に違反して、一年以上の懲役若しくは禁錮又はこれらに相当する刑に処せられたことのある者。ただし、政治犯罪により刑に処せられた者は、この限りでない。

5号 麻薬、大麻、あへん、覚醒剤又は向精神薬の取締りに関する日本国又は日本国以外の国の法令に違反して刑に処せられたことのある者

・4号:国内の犯罪はもちろん、海外の犯罪もその対象になります。また、1年以上の懲役又は禁錮等に処せられた者であり、犯罪の種類は関係ありません。また、執行猶予も含まれます。
    
・5号:麻薬、大麻、あへん、覚醒剤又は向精神薬の取締りに関する犯罪は、「罰金刑」であったも、日本には永久上陸拒否(禁止)になります。

つまり、4号は、1年以上の懲役又は禁錮、5号は、罰金刑で永久上陸拒否となります。

②入管法違反の場合の上陸拒否期間

入管法第55条の6第1項
出国命令により出国した者の上陸拒否期間は、出国した日から1年
入管法第61条の2第3項
退去強制された者(1の場合を除く)の上陸拒否期間は、退去強制された日から5年
入管法第61条の2第4項
いわゆるリピーター(過去に日本から退去強制されたり、出国命令を受けて出国したことがある者)の上陸拒否期間は、退去強制された日から10年

・入管法違反で、退去強制になった場合、上陸拒否期間が定められており、上陸拒否期間があけたら、日本上陸(入国)は可能です。

では、入管は、この犯罪歴はどのような書類で確認するのでしょうか?

結論から言いますと、犯罪は特に提出する書類はなく、自己申告制になっています。申告方法は、申請書において、犯罪に関する申告欄があり、その質問事項に従って、記載することが求められています。

配偶者ビザの申請書、犯罪歴の申告

ここの犯罪歴についての記載例を含む申請書の記載例などの説明は以下の記事をご参照ください。

以上、配偶者における審査要件のポイントでした。

2.まとめ 

         生計要件と入管に提出する資料のポイント

① 「認定申請」において、主に生計を維持する人は、一般的には「身元保証人」(日本人の夫、妻)である。

② 滞在費は、夫婦二人の生活費と置き換えて考える

③ 生活上国又は地方公共団体の負担となるおそれのある者(以下、「公の負担になるもの」)に該当しうる方は生活保護の扶助を受けている方、また、非課税の方、無職の方である。ただ、入管は、明らかに公の負担をかけている方を除いて、収入が低いのみの理由で、「公の負担になるもの」とは判断しない。

④ 収入が低いと判断した場合、預貯金、不動産登記簿謄本(自己所有物件の場合)その他、親族から生活費の支援をもらっているなど、これらの諸事情を書類で提出し、生計要件を補強する必要がある。

⑤ あくまでも婚姻の実体性があることを前提に入管は、収入については、緩やかに判断する傾向ある。

⑥ 「公の負担になるもの」として、生活保護受給者の方を例にあげましたが、その方でも配偶者ビザが申請が完全に不可能な訳でもない。

⑦ 入管は、配偶者ビザ申請において、(他の在留資格とは違い)身元保証能力は重要視されている。

⑧ 無職の方は無職の状態かつ資産などがない状態で申請するのは、「公の負担になるもの」に該当してしまうので、ここは、素直に就職しましょう。

           申請人の素行要件のポイント

① 素行要件は、入管法5条の(入管法5条第1項3を除く)犯罪関連の条文に該当しないことである。

② 配偶者ビザにおいて、特に関連のある犯罪類型は、2つある。
 ・刑法違反の場合:一年以上の懲役若しくは禁錮(執行猶予含む)の有罪判決を受けたときには、永久に日
  本上陸ができなくなる。
 ・入管法違反の場合:罪の内容によって、1年、5年、10年日本上陸が拒否される。

③ 入管法違反の場合、上陸拒否期間が過ぎたら、(日本に)上陸できる。

④ 上陸拒否期間中には、原則、日本に上陸することはできないけど、例外的に上陸特別許可によって、上陸を特別に許可してもらうケースもある。(上陸特別許可申請)

Jinせんせい

ここまで読んでくれてありがとうございました。

次回は、認定申請(配偶者ビザ)の申請書の書き方(記入例、失敗しない記入の考え方)について徹底解説しますので、興味のある方は、ぜひ一読ください。

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